業務系プログラマーとWeb系プログラマーの特徴、あるいは違いともいうべきものは、データの消失やセキュリティに関する考え方やアプローチの仕方である。
業務系プログラマーの場合、例え社内の閉鎖されたネットワークに接続する場合でも、データの破壊や消失にそなえたコードを記述するのが当たり前になっている。これは、プログラムの不備によるデータロストと、それに対する復旧などで業務を遅延させたり影響を与えないようにするためである。
また、扱うデータには社外秘のデータが含まれていることもあるため、セキュリテイに配慮したプログラミングを行うのが一般的である。
一方、Web系プログラマーの場合、インターネットにおいてはデータロストが頻繁に起こる、という前提でプログラムを記述する。インターネットの伝送品質は、回線や接続するルートによってまちまちであるため、品質の悪い回線の場合にはデータロストを完全になくすことはできない。そのため、タイムアウトをあらかじめ設定しておいたり、複数のリトライを繰り返すようなコードを記述し、たとえデータロストが発生した場合でも、時間をかけてデータを復旧させるようにするのが一般的である。
セキュリティに関しては、誰でもアクセスできるインターネットを使用する、という観点から、重要なデータに関してはのぞき見されないように暗号化を行っている。
このように、業務系プログラマーとWeb系プログラマーは前提となる環境が異なっているため、プログラミングに対するアプローチもおのずと異なってくる。